Cars

このチャンピオンシップに出場するマシンについて、 SF19 と AMG GT3 を例に挙げて簡単に解説しています。

 

※ チャンピオンシップに参戦するマシンには、 専用ゼッケン の装着が必須となっています。

※ 独自の調査によって得られた情報が含まれているため、一部正確でない可能性があります。予めご了承ください。

 

Super Formula Class (Dallara SF19)


 SF19 は、日本最高峰のレースカテゴリーである全日本スーパーフォーミュラ選手権に参戦するマシンである。

 F1 などトップクラスのレースカテゴリーにシャシーを提供しているイタリアの名門メーカー「ダラーラ・アウトモビリ社」によって供給されるシャシーは、 FIA の新安全基準に対応しつつ先代の SF14 で導入された基本コンセプト「クイック & ライト」を引き継ぐよう開発が行われ、安全装備は十分なまま約 670 kg という非常に軽量なものに仕上げられた。

 エンジンは、SUPER GT の GT500 マシンと同一の規格( NRE / ニッポン・レース・エンジン)のもと、トヨタとホンダの 2 メーカーによって製造される。 最低重量は 85 kg 、排気量は 2,000 cc というコンパクトなエンジンでありながら、その最高出力は 550 ps 以上、 300 km/h を超える速度までマシンを加速させ続ける強烈な性能をもつ。

 エンジンの性能に加え、コーナーでの戦闘力も非常に優れている。
 一般に、他のマシンが目の前を走行していると、空気の流れが乱れて空力パーツの効果が落ち、マシンが不安定になることが多い。旋回性能の多くを空力が握るレーシングカーにとって、この問題は重大である。
 しかし SF19 では、前を走るマシンの影響を受けにくいマシン下部の空力を強化することで、接近戦でもより安定した走りが可能になった。さらに、 SF14 よりも幅の広いフロントタイヤを使用することで、基本のグリップ力も向上。これらによってドライバーはコーナーでも躊躇なくオーバーテイクを試みることができるようになるため、より白熱したバトルが期待できそうだ。

 このように並外れた性能を持つ SF19 だが、特に注目すべき点はやはりオーバーテイクシステム( OTS )だろう。
 SF19 のエンジンは燃料リストリクター(エンジンに流入する燃料量を制限する装置)によって出力が抑えられている。この燃料リストリクターによる制限を一時的に緩めて出力を上げることで、よりオーバーテイクのチャンスを増やすことができるのが、オーバーテイクシステムだ。システムの作動中は、パワーが通常より 5%( 30~50 ps )程度増加するとされている。
 また、このシステムの作動中は、マシン上部に装着されている緑色のランプが点滅、マシン後端下部の赤いランプが点灯するため、観客がシステムの作動を認識しやすいのも特徴の一つ。
 ただし、レース中にオーバーテイクシステムを使用できる時間には制限があるため(実際は 1 レースあたり 100 秒間だが、このイベントでは 0.8 倍の 80 秒間)、このシステムの使い方がレース展開に大きな影響を与えることは間違いない。

主要諸元
車両型式 SF19
メーカー(シャシー) Dallara Automobili S.p.A.(ダラーラ・アウトモビリ S.p.A.)
全長 5,233 mm
ホイールベース 3,115 mm
全幅 1,910 mm
全高 960 mm

最低重量
(ゲーム内数値 / BoP 適用値 / 実際の数値)

660 kg / 660 kg / 670 kg(ドライバー含む)

ギアボックス
(製造 / ギア数 / 変速方法)

リカルド製 / 前進 6 速 / パドルシステム
ブレーキ ブレンボ製 キャリパー、ブレンボ製 カーボンディスク
ステアリングシステム KYB 電動パワーステアリングシステム
フロントサスペンション プッシュロッド、トーションバースプリング
リアサスペンション プッシュロッド
駆動方式

ミッドシップエンジン・リアドライブ(MR)

エンジン
メーカー / 製造 / 型式

本田技研工業 / M-TEC 製 / HR-417E
トヨタ自動車 / TRD 製 / Biz-01F
NRE(ニッポン・レース・エンジン)規格

排気量 2,000 cc
仕様 直列 4 気筒 直噴ターボ
過給機 ターボチャージャー(ギャレット製)
重量 85 kg 以上

最高出力
(ゲーム内数値 / BoP 適用値 / 実際の数値)

648 ps / 648 ps / 550 ps 以上

最大トルク
(ゲーム内数値 / BoP 適用値 / 実際の数値)

50.9 kgfm / 50.9 kgfm / 不明

Group 3 Class (ex. Mercedes-Benz AMG GT3 '16)


 Gr.3 マシンは、 FIA の定める「グループ GT3 」クラスのマシン、あるいはそれに相当する性能を持つ グランツーリスモ オリジナル のマシンである。
 ここでは、FIA グループ GT3 のマシンについて解説する。

 グループ GT3 のマシンは一般に「 GT3 マシン」と呼ばれる。GT3 マシンは、市販の 2 シータークーペ、または 2×2 シータークーペを改造してレーシングカーとしたものだ。空力パーツや安全装備の装着、軽量化など、 FIA の技術規則に従ったさまざまな改造が施されている。
 改造されるパーツはさまざまだが、「市販車をベースとしたマシン」という要素を失わないよう、エンジンやモノコックなどはベース車両と同一のものを使用しなければならない(ただし、条件を満たせば積み替えが可能な場合もある)。

 市販のものと同一のエンジンやモノコックを使う、という点から想像できるように、 GT3 マシンは、マシンごとの性能が車種によってそれぞれ大きく異なる。この状態から性能を均一に近づけるため、グループ GT3 では、車両重量、燃料リストリクター径、ブースト圧コントロール、車高などを調節することによって性能を調整する、 BoP (バランス・オブ・パフォーマンス)と呼ばれるシステムが採用されている。この調整によって、全車の最高出力は 500 ~ 600 ps 程度、車両重量はおよそ 1,300 kg に揃えられる。
 しかし、エンジンの配置や車体の形状など、ベース車両から大幅に変更できない部分も多いため、ベース車両の特性が完全に消え去るわけではない。そのため、車種によっては加速性能が優れていたり、高速域の安定性が高かったり……といった小さな差が生じる。この小さな差を利用した戦略の組み立ても、 GT3 マシンでレースをするうえで重要なポイントの一つだ。
 GT3 マシンのベースとなる車種には、 700 ps を超える高性能なエンジンや特殊な装置(可変ウイング、後輪操舵、アクティブサスペンションなど)を搭載するものもあるため、部分的には GT3 マシンよりベース車両の方が性能が高い、という場合も多い。とはいえ、 300 km/h に迫る最高速度、ほぼ減衰されずに放たれるエンジンの轟音、巨大なウイングによって可能になる高速のコーナリングなど、その走りの迫力は市販のそれを上回ると言えるだろう。

 一般向けに販売されていることも、 GT3 マシンの大きな特徴の一つだ。
 例として画像を掲載している メルセデス AMG GT3 は 4,200 万円ほどで購入できるため、興味のある方は購入してみよう。

主要諸元
ベース車両型式 C190
メーカー Mercedes-AMG(メルセデス・エーエムジー)
全長 4,569 mm
ホイールベース 2,625 mm
全幅 2,049 mm
全高 1,315 mm

最低重量
(ゲーム内数値 / BoP 適用値 / 実際の数値)

1,325 kg / 1,325 kg / 1,285 kg

ギアボックス
(製造 / ギア数 / 変速方法)

ヒューランド製 / 前進 6 速・後退 1 速 / パドルシフト
ブレーキ

フロント:AMG 製 6 ポッド
リア:AMG 製 4 ポッド

ステアリングシステム 不明
フロントサスペンション ダブルウィッシュボーン
リアサスペンション ダブルウィッシュボーン
駆動方式

フロントエンジン・リアドライブ(FR)

エンジン
メーカー / 製造 / 型式 メルセデス・AMG / メルセデス・AMG 製 / M159
排気量 6,208 cc
仕様 V 型 8 気筒 自然吸気
過給機 なし
重量 205 kg

最高出力
(ゲーム内数値 / BoP 適用値 / 実際の数値)

622 ps / 572 ps / 550 ps 以上

最大トルク
(ゲーム内数値 / BoP 適用値 / 実際の数値)

72.9 kgfm / 67.1 kgfm / 65 kgfm 以上